1 ビブリオバトルとは?魅力って何?
ここでは、ビブリオバトルの概要とその魅力について述べる。
ビブリオバトルとは、分かりやすく言えば
「自分の大好きな本のプレゼン大会」である。
2007年に京都大学で始まった活動で、様々な形態で広まってきた。
基本的なやり方としては
⓵3、4人のグループになり、自分の好きな本についての思いを5分間(小学生までは3分間)で語る。
②全員終わったら、一番読みたくなった本(チャンプ本)を選ぶ。
たったこれだけである。私の経験上、小学校1年生から老若男女だれでもできる。地域団体や書店、大学などが主催してビブリオバトルが行われることもあり、私も何度も地域の方々と体験した。
※他の形態としては、大勢の前で何人かが発表するやり方もあるが、特に授業で行う場合は上記のやり方がおすすめである。
この活動の利点としては
⓵図書館や会議室だけでなく、喫茶店やファミレス、自宅でも3,4人集まればできる。つまり、場所をほとんど選ばずにできる。
②アドリブで本に対する熱い思いを相手に伝える。すると、紹介してもらった本で読みたい本が増えたり、普段関わりのなかった友達の新しい一面に触れて読書の話題で盛り上がるようになったり、チャンプになって発表に自信を持てるようになったりと、読書の輪が広がる。
③活動に慣れてくると子ども達から自然にビブリオバトルは始まるようになる。学校の休み時間だけでなく、放課後、自宅や公民館などで、休日に図書館などで行うようになり、地域の人達と関わるコミュニケーション手段となる。
よく「チャンプにならなかった子がショックを受けてしまわないだろうか。」という声を聞くが、私の提案した小グループ形態ではグループ内でのいわば「低くていくつもある表彰台」に乗るようなものである。選ばれなくても「次があるさ。」と思えるし、しかし、選ばれるととっても嬉しい。
一度点火させるだけで、こちらが提示しなくても子ども達同士が自然着火するように読書への興味を高められる、不読率低下ストップのための画期的な活動なのである。